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会員インタビュー SEDIO専務理事インタビュー

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SEDIO 専務理事 宮本 英晴

統一フォーマットでのデータ交換による、受発注業務の合理化と 効率化を目的として設立されたSEDIO。文具・紙製品業界全体の発展に寄与し続けてきた、SEDIOの歩みと今後の活動について宮本専務理事にお聞きしました。

2014年に20周年を迎えられた日本文紙データ交換機構ですが、そもそもの設立の経緯はどのようなものだったんでしょう?

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日本文紙データ交換機構(以下、SEDIO)の歴史は、今から20年以上も前に遡ります。 もともとは卸店さんの団体である日本文紙事務器卸団体連合会から文具メーカーが所属する社団法人東京文具工業連盟(以下、東京文工連)に「文具統一伝票」を作って欲しいという話がありまして、それを受けて東京文工連のなかの情報化委員会のメンバー(キングジム、ぺんてる、ゼブラ、ヤマト、三菱鉛筆、トンボ鉛筆、プラス)で協議や調整を重ね、平成元年に「統一伝票」を作ったのがSEDIO設立のきっかけでした。 「どうせだったら業界発展のために業界VAN(付加価値通信網)を作って、EDI(電子データ交換)をやろう」ということになりまして、「統一伝票」ができた2、3年後にVAN推進協議会を立ち上げたんです。

その時に、東京文工連や日本文紙事務器卸団体連合会のメンバーだけではなくて、全日本紙製品工業組合のメンバー(オキナなど)にも入っていただいて、まずはバッチ処理の形式でEDIをできる仕組みを作りました。 その後、文具以外にオフィス家具や事務機などの商材を扱っているKLIPU(前出のプラス以外)の4社(コクヨ、ライオン事務器、ITO、プラス、内田洋行)にもご協力いただき、バッチ処理だけでなくリアルタイムでも受発注データを交換できるSEDIO‐VANを平成5年7月に完成させ、10月からデータ交換を開始しました。

その時からSEDIOは現在のような任意団体としてスタートされたのですか?

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VANの完成に合わせて、名称をVAN推進協議会から日本文紙データ交換機構に変更し、SEDIOを正式に設立したのですが、とにかく「統一フォーマットでのデータ交換による文具・紙製品業界全体の発展」という思いがありましたので、VANを業界全体に浸透させるために当初は全日本文具協会(以下、全文協)に所属していました。
その後、業界のインフラとして確立してきた段階で全文協から独立し、EDIに特化した任意団体としてSEDIOは今の形になりました。

その頃までには、既に国内の大手文具メーカーさんや大手卸店さんにはご参加いただいていたのですが、さらに多くの企業にお使いいただけるようにと、これまでよりも利用料を安価に設定した第二SEDIO-VANを構築して、平成19年6月から運用を開始しました。
さらに平成24年8月には、従来のホストコンピュータではなくパソコンからでもインターネットを利用してSEDIO‐VANに接続できるインターネット受発注システムを開発しました。導入コストと運用コストの大幅な削減を実現したことにより、SEDIO-VANは現在多くの企業にお使いいただいています。
実際、データ交換件数は、年々増加傾向にあります。これまでどの企業も受発注業務にかかるコストの問題を抱えていらっしゃいましたが、SEDIO‐VANをお使いいただくことで、受発注業務の合理化と効率化を実現していただけたのではと思います。

また、SEDIOは、これまで様々な活動を通じて、文具・紙製品業界における情報交換の場としての役割も務めてきました。設立当初より、システム説明会とユーザー会を開催してきましたが、現在はユーザー会一本に集約し、年3回開催することで、SEDIOに対する会員の皆様からのご要望を伺うとともに、各メーカーや卸店の垣根を越えた業界交流の場としてご活用いただいています。

次の20年に向けてSEDIOは今後、どのような活動を行っていこうとお考えですか?

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SEDIO-VANは、インフラとしては成熟期を迎えたと言っても過言ではないと思います。しかし、業界発展ということを考えると、守りに入るのではなく、常に攻めていくのでなければならないと思っています。そうしたこともあって、インターネット受発注システムも開発したのですが、今後も世の中の動向を見ながら、どんどん新しい技術を取り入れてデータ交換できる仕組みを作っていきたいですね。
もちろん、まだ未入会の方にも入会していただけるように、コスト的にも運用的にも使いやすい形での仕組みづくりを考えています。そして、その仕組みによって受発注業務の合理化と効率化を、ひいては社内の合理化と効率化をさらに図っていただく。それが、SEDIOの使命だと思っています。

将来的には、特に文具・紙製品業界の企業だけでなく、他業界の企業にもSEDIO‐VANを利用していただきたいです。例えば、異業種の方でも、SEDIO‐VANに接続すれば、文具メーカー数十社と取引を開始することが可能です。一社一社に対して個別のフォーマットで発注しなくてもSEDIO‐VANなら標準化された共通のフォーマットがあるわけですから、非常に効率的だと思います。

既に、他業界のいくつかの企業にはご入会いただいて、SEDIO‐VANを使っていただいていますが、より多くの企業に利用していただくためにも、先ほど申したとおり、新しい仕組みを作り続けていくことで利便性の向上に努めていきたいと思っています。

また、今回Webサイトをリニューアルしたわけですが、こうしたWebサイトも利用しながら業界交流もこれまで以上に積極的に行っていきたいと考えています。例えば、会員の皆様に情報発信をしていったり、あるいは会員の皆様からのご要望やご意見をお寄せいただいたりと、SEDIOはもちろん業界全体の活性化に繋がるようなツールになればと期待しています。

もちろん、これまで通り、年3回のユーザー会も開催していきます。ユーザー会では、以前SEDIO‐VANを介したEDI率の伸長について参加者全員に話していただいたりしたこともあったのですが、時間の制限もあって最近はあまり行っていませんでした。ですので、今後のユーザー会では会員の皆さんに積極的にご参加いただけるようなことをやっていこうと現在計画しているところです。

最後にSEDIOへの入会やインターネット受発注システムの導入をご検討されている企業に対してメッセージをお願いします。

ぜひSEDIOにご入会いただき、社内の合理化と効率化を図ってください。SEDIO-VANは社内の合理化と効率化を実現するのに大変効果的なシステムです。言い方はあまり良くないかもしれませんが、使えば必ず得をします。SEDIOは会員企業が得をするために、全文協と日本文紙事務器卸団体連合会と全日本紙製品工業組合の総意によってつくられた非営利団体です。
かくいう当社もSEDIO‐VANを利用したことで、受発注業務に関わる人件費を削減することができましたし、無駄を省くことができました。それほどの価値がSEDIOにはあります。デメリットは一切ありません。受発注業務でのコストを削減するためにも、ぜひご入会ください。また、現在は導入コストがほとんどかからないインターネット受発注システムもありますので、ぜひこちらもご利用いただければと思います。
そして、ご入会いただいた暁には、ぜひご一緒に文具・紙製品業界を盛り上げていきましょう。 ユーザー会でお会いできることを楽しみにしております。

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