
SEDIO-VANで受発注業務の効率化・DX化を実現!
情報システム部 システム開発課 小林 武広さん
受発注業務のDX化のメリットについて伺いました。
最大の魅力は、受発注業務の効率化と、正確性
弊社がSEDIO-VANを導入したのは、1993年。当時のことをよく知る先輩方の話では、導入前はFAXや電話による手作業がメインで、社内では効率化が非常に大きな課題になっていたそうです。
そんな中、業界内でも文紙業界独自の標準フォーマットをつくってEDI化しよう、受発注業務の効率化を図ろう、という機運が盛り上ってきました。そこで、弊社はいち早く手を挙げてSEDIOの設立メンバーとなり、SEDIO-VANが構築されると同時に導入しました。
そういう意味では、キングジムは文紙業界における、EDI化の先駆者だったわけですね。
それから約30年。今も、一部の受注はFAXや電話で行っているため、専用の受注センターを設けてオペレーションに人員を割いていますが、もはや、SEDIO-VANは弊社の受発注業務を支える基柱といっても過言ではありません。
たとえば、FAXや電話での受注にかかる時間は、注文書1枚(6明細)につき約3分、直送加工入力を含む場合は5分程度かかる場合もあります。
しかも、人を介しての受注では、電話でのやり取り、入力チェックのほか、入力ミスや入力漏れによる訂正作業なども発生します。ところが、SEDIO-VANを利用すれば、一連の受発注業務が自動で完結するだけでなく、ヒューマンエラーによるトラブルが一切発生しません。これは、非常に大きいですね。
発注・納期回答・蔵出・請求の4つの機能を利用し、全受注の約65%を自動化
現在、弊社ではSEDIO-VANの「発注」「納期回答」「蔵出」「請求」の4つの機能を利用しており、全受発注業務の約55%をSEDIO経由、約10%を自社独自のシステムによるWeb受注等で行って、計約65%を自動化しています。
ただ、弊社のように一連の受発注業務のすべてでSEDIO-VANを利用しているお得意先様はまだ少なく、「発注」や「蔵出」は利用していても、「納期回答」や「請求」に関しては利用していないケースが多いのが現状です。
とくに受注後の納期に関しては、電話でお問い合わせいただくケースが多く、この点は今も抱えている大きな課題のひとつです。弊社では、生産計画にまで遡った「納期回答」データをご提供していますので、SEDIO-VANご利用いただければ、お得意先様にとってのメリットも大きいはずです。
そこで、順次「納期回答」データをご利用いただくようお願いして、さらなる効率化を目指しているところです。
SEDIO-VANで新物流拠点の構築もスピーディーに実現
弊社では東京、大阪、名古屋、福岡に次いで北海道にも物流拠点を設置しました。実はその際も、SEDIO-VANをおおいに活用させていただきました。
通常、新たな物流拠点を設けるとなると、たとえ外部に委託するにしても、「出荷」や「商品情報」などのデータ交換の仕組みをイチから検討し、構築しなければなりません。当然、膨大な時間とコストが発生します。
ところが、SEDIO-VANには業界標準のデータ交換の仕組みが備わっています。
データ交換に必要な項目がすでに用意されていますから、物流拠点の通信環境さえ整えれば、あとはSEDIO-VANでデータを落とし込むだけでいいわけです。実際、検討や環境構築にかかる時間とコストはほとんど発生せず、容易にデータ交換することができ、非常にスピーディーに新物流拠点を立ち上げることができました。
SEDIO-VANにはこんなメリットもあるのだと、改めて実感しました。
物流改革、異業種連携、2024年問題など、文紙業界にもさまざまな変革の波が押し寄せています。しかし、SEDIO-VANをうまく活用すれば、こうした問題にもしなやかに対応できるのではないでしょうか。そのためにも、今後はSEDIO-VANを最大限活用する方法や、新たな可能性を模索していきたいと思っています。
